転校先の情報はかなり集まってきたけど、たくさんあって、どこに行けばいいか悩むね
希望の学校があれば、見学したいしね
本人の目的や希望がハッキリしてれば、選びやすいんだけどね・・・
困ったことに、オクサレさまはサッパリ関心がないんだよね
自分の進路の事なのに!!
でも、少しは突っつかないと自分からは動かないから、そろそろ見学の話を持ち出してみるか
転校先の選び方
目的や希望が明確な場合
不登校であっても、次の進学先での目的や希望が明確な場合は、それを基準に選択すればいいので、比較的選びやすいかと思います。
勉強ややりたいことの時間が欲しい場合
在籍している学校は、様々な原因で通わなくなってしまったけど、勉強はしたい、大学まで進学したい、または、やりたいことがあって、その時間を確保したいという場合。
しっかりした目的や希望がある子は、ある程度自律して動ける気力がある場合が多いかと思います。そういう場合は、スクーリングの少ない学校でも、課題を自分でこなし学習していけるのではないでしょうか。
たとえば、高校卒業資格取得は、費用の安い公立の通信制へ行き、大学受験用に別に塾に通って勉強するということも出来ますね(塾代はかかります)。目指す大学がすでにあれば、時間が確保しやすい分、より実践的な勉強ができるかと思います。
何かやりたいことがあって時間や場所の自由が欲しいという場合は、オンライン学習中心で、スクーリングが集中的に行われるタイプの通信制高校が向いているでしょう。
私立の通信制高校でも、高等学校等就学支援金が使えますので、通学せずにオンライン学習だけを選択すれば、学費は比較的安く抑えられます。
普通の高校には無いカリキュラムを希望する場合
最近は、ゲーム関係やプログラムなど既存の高校には無い課程を持つ通信制の高校が増えてきました。 eスポーツの部活がある全日制や通信制もあります。
普通科の勉強には興味が無い場合でも、そういったカリキュラムには興味がわくかもしれません。
また、不登校だけれど、そういったカリキュラムなら興味があるから見てみたい、と思えれば、一歩外に踏み出すきっかけとなるかもしれません。
中学校に比べると、選択肢はぐっと広がります。今は様々な進路があることを、お子さんに伝えてみてもいいですね。
ただ、ゲーム関係など、特殊なカリキュラムがある高校は、私立の通信制になると思うので、費用は高くなりがちです。
施設整備や生徒募集の宣伝に費用をかけているし、少人数制で手厚いサポートを受けられるとなると、そのぶん高くなりますよね。
オクサレさまは、中学生の時にはすでにゲームにはまり、高校は通信制でいいと言い出したことがありました。そこで、通信制高校が集まる説明会に参加したことがあるのですが、その時初めて費用を知って、その高額ぶりに驚いた記憶があります。
通信制といっても、週に数日は通学させたいと思っていたのですが、そうなると、費用が上乗せとなり高額になります。
例として、通信制高校では有名どころの、N高校のHPを見てみましょう。
N高校のような通信制の高校であっても、高等学校等就学支援金は利用できます。利用したうえで、一番スタンダードなネットコースの学費です。世帯年収の目安が590万円程度未満の場合、以下の通りです。
もしも通学させようとすると、上記の学費にプラスして、通学コースの学費がプラスされます。週1、週3、週5が選べますが、週3を例に見てみましょう。
1年生で言えば、73,000円+730,000円=803,000円となるわけです。3年間で、2,166,200円です。
また、小さい字で書いてありますが、MacBookAir(約12万円)は自己手配と書いてあるので、この費用もかかりますね。
いかがですか?
高いと思うか、安いと思うかは、人それぞれかと思いますが、決して安い金額だとは思いませんので、お子さんに本当に合っているのか?金額に見合ったサポートが受けられるのか?よくよくご検討されることをおすすめいたします。
学費は、最初に一括納入で、いったん支払ったら返金はないという場合が多いです。
大切なお金です。
資料を取り寄せたり、ネット検索したり、実際に足を運んだりして、しっかり確かめられるといいかと思います。
説明会に参加した中3のオクサレさまですが、結局「高校は普通のところでいいや。」と言い出したので、受験はしませんでした。なぜそう思ったのかはわかりませんが、説明会に出て自分なりに考えたのでしょう。本人が自分で見て納得して決めることができたので、説明会に参加して良かったと思います。
ちなみに、通信制高校が多数集まった説明会は、私立の通信制の高校やサポート校ばかりです。地元の公立の通信制や定時制、私立の単位制など、参加していない高校もありますので、説明会以外の方法でも進学先を探した方がいいと思います。
ちなみにサポート校というのは、オンライン中心の通信制高校に通う子のサポートをしてくれる場所のことを指します。中学の内容まで戻って教えてくれたり、課題のサポートをしてくれます。サポート校だけでは高校卒業の資格は得られませんので、通信制の高校に通って、プラス、サポートを受けることになります。塾のようなイメージだと思っていただければいいかと思います。
さて、高校生で不登校になったオクサレさまですが、次の進学先を探す時にも、N高校のようなオンラインがメインの通信制の高校は候補にはなりませんでした。理由は以下の通りです。
- 子ども自身が、高い学費を払っても、どうしても行きたいと思う高校がなかった。
- 専門的な学習は高校を出てからでも学べる。
- 週に数日は通学したい。
- 使えるお金は有限。他に兄弟もいるので、高校だけに費用をかけるわけにもいかない。
オンラインがメインの通信制高校が向いているのは?
・本人が望むカリキュラムがある場合
・自宅から通える範囲に、通信制、単位制の高校が無い場合
・自宅で学習したい場合
だと思います。
お子さまと相談して決められるといいですね。
目的や希望が不明確もしくは無い場合
正直、親が困るのが、このパターンです。 我が家のオクサレさまは、ここに入ります。
本人に聞いても、「うーん」「わからーん」「どうしよう」と言うばかりで、さっぱり真剣に考えようとしません。親としては、何を基準に高校を選べばいいのかわからず悩むわけです。
何はともあれ、高校卒業資格取得を目指そう
放っておいても、いずれは自分で考えて行動しそうなお子さまならば、しばらく様子をみていても構わないと思います。
残念ながら、我が家のオクサレさまの場合は、放っておいたら、ずーーーーーっと動き出さないタイプです。こういう場合は、少し親が突っつく必要があると思います。
あまり間を置かずに次へ進ませようと思ったのは、以下のような理由からです。
- 引きこもってゲーム三昧の生活が固定すると、そこから動き出すまでに労力が増えると思うから。
- 高校卒業資格があるのとないのとでは、職業選択の幅も違ってくるので、資格取得は大事だから。
- 同年代の子たちが通っている今のうちのほうが、どこの高校へ行っても、馴染みやすいから。また、同学年の子たちと同じ時期に卒業できる可能性があるから。
- 先延ばしにして、後から行こうと思っても、その時に、時間やお金や心の余裕がある保障はないから。
目的や希望が無い場合であっても、とりあえずは高校卒業資格取得を目指すのが得策だと思います。
高校卒業資格は、決まった課題を出したり、通学したりすれば取得できるので、他の難しい資格を手に入れるより、実はハードルが低いんですよね。その割に、履歴書に書けるし、一生使えますし。この資格の利用価値は高いと思います。
「消極的選択」で決めてしまってもいい
幸いオクサレさまは、東京旅行へ行き、ご機嫌もいい様子。活動する気力が出てきています(お子さまの気力がじゅうぶんでない場合は、休養が第一になります)。
そこで、近場で通えそうな通信制高校をピックアップし、見学に行かせたいと思い始めました。
ただ、オクサレさまは、驚くほど面倒くさがりなので、最初に見学に行った高校で、「まあ、ここでいいや。」と決めてしまいがちです。なので、最初の見学先をどこにするか?は悩みどころです。
本当なら、オクサレさま自身が、次の進学先を調べて、「ここに行きたい。」と言ってくれるといいのに!
または、親が集めた資料に少しは関心を示して、自分で決めてくれるといいのに!
と思うのですが、そんな気配は一切ありません。
そんな不満をスクールカウンセラーの先生に相談しました。
先生、
自分のことなのに、次の進学先をぜんぜん探そうとしないんですけど、どうしましょう?
まあ、本人は高校に興味が無いし、勉強もしたいと思っていないのだから、探さないのは当たり前だね。
当たり前??
そうか、また自分の理想像を描いてしまいました
放っておいても進まないし、気力も出てきているので、この機会を逃さず、見学に行くのはいいことだと思うよ。
「高校卒業はあなたの大切な将来のために必要。近くにあなたに向いていそうな高校があるから見学に行ってみない?」と聞いてみて、本人を見学に促してみましょう。
でも先生
見学に行った後に、「他を見るのも面倒だし、もうここでいいや」ってオクサレさまが言った場合は、どうしたらいいですか?
次の進学先は慎重に決めたいのに、「ここでいいや」的な投げやりな感じで決めちゃってもいいのでしょうか?
ひとつ見学をした後で、「ここでいいや」と思ったとします。
その後で、他を見に行かないか?と対抗馬を提案して、もしそれを断ったなら、それはそれで本人が決めたことになりますよね。
見学したところに通ってもいいと思っていることになるので、それでいいと思いますよ。
つまりは、与えた選択肢の中から、どっちかっていうとこっちかな・・・ぐらいの「消極的選択」で決めてしまっても構わないということです。
提案した中から、強いて言うならこっちかな?的に決めたとしても、それはそれで本人が選択したことに変わりがないということなのです。
このお話を聞いて、私は、自分自身が、「ここに行きたいんだ」とか「ここに決めたよ」とか、積極的に決断する、かっこいい息子像をこの期に及んでも期待していたことに気がつきました。
真逆の態度のオクサレさまを見てイライラしたりしてましたが、自分で勝手に期待して、自分で勝手にイライラしていただけだったのです。
子どもの性格や行動から、向いていそうな高校を選ぼう
さて、では、どこを一番初めに見学に行けばいいのか?
最初の場所に決めてしまう可能性もあるので、一番オクサレさまに合っていそうな高校にする必要があります。
正直、集めた資料だけでは、なかなか判断がつかないのですが、最初の絞り込みの条件として、次のようなものを考えました。
- 高卒認定試験は、自主自立で行うので、かなり強い意志が必要。通信制の高校に通ってカリキュラム通りに進めるスタイルのほうが高校卒業資格までたどり着きやすそう。
- 通信制の高校でも、週に何日かは通学させたい。家でゲームばかりしているので、外に出る機会があったほうがいい。生活リズムも整いやすい。
- 通学を考えると、家から近くて通いやすい場所にあるほうがよい。
- 高校卒業資格取得が目標なので、ゲーム専攻などのオプションは不要。なるべく学費は安い方がよい。
この条件にあてはまる高校は、公立で1校、私立で1校ありました。
公立の方は、オクサレさまが中3の時に説明会に参加したことがありましたので、オクサレさまも名前と場所は知っているところです。
私立の方は、高校を不登校になってから存在を知ったところです。とある大学付属の全日制私立高校があるのですが、その高校の単位制、通信制部門といった感じのところです。
では、どちらを第一候補とすればいいのでしょうか?
それを判断するには、子どもの性格や行動を分析し、条件を洗い出すことが必要になります。
以下は、オクサレさまの場合の分析です。呆れるほどわがままな、やる気のない内容が含まれますが、高校卒業のためには現状の分析と冷静な判断が必要です。子どものできない部分、苦手な部分は、直視しないといけません(泣)
また、受験条件や単位引継ぎ、学費など、子どもではわからない部分は、親がフォローして検討する必要があるでしょう。
- 勉強は嫌い。なるべくオンラインゲームをする時間が欲しい。
- 授業が6時間あるのはつらい。
- 朝早いのは苦手。
- 遠くまで通いたくない。
- 校則はゆるいほうがいい。服装や髪形が厳しくないところがいい。
- オンラインだけでサポートがないと、サボって課題出せない。
- 自己管理できないので、自律してやる部分が多いところは向いていない。
- レポート提出を忘れていたら教えてくれるなど手厚いほうがいい。
- 部活や修学旅行などの行事は好きではないので、なくてもいい。
- 高校2年在学中で転校したいので、年度途中での受験可能なところがいい。
- 既に取得している高校1年生の単位をなるべくたくさん引き継ぎたい。
- 学費はなるべく抑えたい。
書いていてなんだか悲しくなってきましたが、これが現状です。
この観点から言えば、公立の通信制は、出席こそ週1回なのですが、期限までに課題をきちんと提出する必要があり、当然ながら決まった課題をこなさなければ定期テストを受けることができません。
自主性、自律性がある程度必要なので、オクサレさまには敷居が高いように感じました。
また、取得した単位がすべて引き継げるとは限らないようでした。公立の通信制で取得しなければならない科目が設定されているので、それに合致した科目しか引き継げないようでした。実際どれぐらい引き継げるかは、願書提出後でないとわからないと言われました。
公立高校からの転学なら、引き継げる科目は多いとは言われましたが、不確定要素ではあります。
そうなると、残るは、私立の単位制となります。
幅広く単位を認定してもらえるようですし、午前、午後と授業時間帯を選べるようです。公立よりは、オクサレさまにとって敷居が低いように感じました。
こんな理由で、私立の単位制を見学することになったのです。
コメント