奈良国立博物館 2021特別展 奈良博三昧
そろそろ仏像が見たくなってきた!
ちょうど、奈良国立博物館で、特別展をやってるっていうじゃあ
ないですか
ここには、なら仏像館もあるし
東大寺も近いし
仏像フルコースだねぇ
金峯山寺の金剛力士像も見られるみたいだね
至高の仏教美術コレクション
奈良国立博物館の2021年の特別展は、奈良博コレクションの中から選りすぐった合計245件(うち国宝13件、重文100件)の作品によって、日本仏教美術1400年の歴史をたどれる展覧会。会期は、令和3年(2021)7月17日(土)~9月12日(日)。
奈良博といえば、とりわけ仏教、仏画、写経、仏教工芸に優れた作品が多く、まさに「仏教美術の殿堂」!!その展示を三昧できるわけです。サブタイトルが、「至高の仏教美術コレクション」。いやー、誘われますね。
しかも、この展覧会、会期中いつでも、展示しているすべての作品や解説パネル、展示室内の風景などを撮影することができるツツツツツ!!
なんという太っ腹ぶり。スマホ撮影専門ですが、好きな角度で仏像の写真が撮れるのは、うれしいかぎり。
左は、力士像とのことで、四角い顔と、たっぷりのひげが、力強さを表現していますね。ただ、ポーズが独特。もう、「アイーン」と言っているようにしか思えません。
右はお馴染みの5大明王の中の、降三世明王。5大明王は、どの方も好きですが、その中でも目立つ降三世明王。前で組んだ腕が独特。つい真似したくなるポーズ。踏まれている方々は、邪鬼ではないですね?見たところ、天部のどなたかにも見えますが??不思議・・・
左は、薬師如来。お顔は、顎が小さくて独特のバランス。どことなく、MR.ビーンに似ています。
右側は、走ってますね?かなり急いでいるのか、袖が激しく揺れています。ダイナミックだわー。
左側は、兜跋毘沙門天。東寺で見た像と似てます。異国の甲冑を身に着けて、かなりのつり目。インパクトのある表情です。
右は、愛染明王。色も形も、きれいに残っていて素敵。三つ目の目が、額のところにあるし、肌は赤色だし、とにかく目立つ存在です。
なら仏像館
奈良博物三昧を堪能した後は、なら仏像館へ。
こちらの入り口からは、吉野の金峯山寺の金剛力士像が、どーんを置かれているのが見えます。金峯山寺の山門が修復中なので、その間、力士像はこちらで待ってることになったみたいです。
なら仏像館は、写真は不可でした。でも、金剛力士像だけは、OKでしたので、撮らせてもらいました。たぶん、山門にいる時は、ここまで近寄れないし、後ろの方まで見たりはできないだろうから、像を観察するには、この状態の方がいいですね。
東大寺の金剛力士像よりは小さいようですが、5メートルあるそうです。近づくと大きさに圧倒されます。
体に比べて、顔の割合が多い気がするのですが、見上げると、顔は遠くにあるため、これぐらいのバランスの方が迫力が出せるのかもしれません。
仏像館と言うだけあって、館内は仏像だらけ。小さな誕生仏も、近くで見ると、表情がかわいい。
近所なら、年パス持って通いたい・・・
せっかくなので、お土産を買いたいところですよね。ミュージアムショップには、いろいろグッズが売られていて、迷うところですが、その中でも、こちらの図録はかなりおすすめです。
全編、仏像が写真と解説で紹介されているのですが、お値段がなんと1,020円!!!
この内容で、このお値段。コスパが良すぎます。図録って、お値段まあまあするものが多い中で、これはかなりお手頃価格かと思います。
東大寺 三月堂 四月堂
東大寺は、大仏だけじゃない
みなさん、東大寺、行ったことありますよね?なんせ大仏で有名ですから、知らない人はいないでしょう。
では、二月堂はどうですか?こちらも、お水取りで有名ですよね。修学旅行で行ったという方もいらっしゃいますよね。
では、三月堂、四月堂はどうですか?
聞いたことがない??
そうですよね、意外と知らないかもしれませんが、このお堂も東大寺の一部で、しかも二月堂のすぐ横にあるのです。三月堂は、法華堂ともいい、建物自体が国宝なんです。
で、こちらのお堂、何が素晴らしいかと言うと、中にいらっしゃる仏像が、とても迫力があるうえに美しくて素敵なんです。
東大寺に行ったら、大仏だけではなく、こちらの仏像も拝観することを、ぜひおすすめします。
大仏殿から三月堂への道すがらは、まあまあの上り坂ではあるのですが、風情があって散策にも最適です。
三月堂(法華堂)
ぜひおすすめ、などと言ってるくせに、実は私もはじめて来ました。
東大寺は何度か来ているのに、二月堂までも行ってるのに、こちらはスルーしてました。
仏像好きになってはじめて、こちらの存在に気が付きました。
今まで損していたなぁ。
こちらの法華堂は、三月堂とも呼ばれますが、東大寺の中で今残っている建物の中では最古だそうです。
奈良時代から残っているなんてすごいわぁ。
受付をして、堂内へ入ります。薄暗い堂内には、3~4メートルの仏像が、ぎっしりと並んでいます。
堂内の像の数は10体で(そのうち1体は秘仏で普段は非公開)、像と像の間は、それなりに空いてはいるのですが、像の大きさと迫力で、もうぎっしりという印象なのです。
仏の世界に迷い込んだような感覚になります。仏像やその配置をはじめ、堂内の空間そのものが、そう思わせるのです。
こちらの仏像は、すべて奈良時代に造られたもので、国宝です。
ご本尊は、不空羂索観音です。立派な冠、美しい光背。体は、どっしりした安定感がありつつも、優雅さもあります。
手の持っている縄(網?)で、漏れなく(不空=隙間なく)人々を救ってくれるらしいです。私も網にかけていただけるようにお参りしておこう。
写真は不可なので、お姿を思い出にとどめるため、受付にて絵葉書を物色していました。
すると、受付の方が、不空羂索観音の冠の素晴らしや、手の中の水晶のことを教えてくださいました。冠には勾玉や宝玉がたくさんつけられているようで、図録をお持ちいただき、アップの写真を見せてくださいました。
仏像見たさに来たくせに、勉強不足の私。もちろん見逃しておりました。
受付の方にお願いして、もう一度引き返して、じっくり見直すことにしました。
冠が立派なことはわかりましたが、細かい細工までは遠くて見えなかったです。観察用に望遠鏡があるといいですね。
手の中の水晶は、堂内が薄暗いせいで、かなり見えにくいのですが、手と手の間にキラっと光るものが見えました。合掌した手の中に水晶を持っている仏様って珍しいのではないでしょうか。
周りをかためる四天王も、甲冑の色彩や金箔がうっすら残っているし、創建当時は、さぞ煌びやかな仏様だったのだろうなぁ。仏像たちのドレスアップ具合からいうと、立食パーティー感があるよなぁと、しばらく想像の世界に入ってしまいました。
受付の方にお礼をして、絵葉書を購入して、法華堂をあとにしました。
四月堂(三昧堂)
次に法華堂の横の、三昧堂へ向かいました。こちらは、四月堂とも呼ばれています。屋根が二重で、小さいけど素敵な佇まいです。
ところが、まだ閉館1時間前なのに、係の方が閉めかかっているではないですかっ。平日の雨で人も少ないからでしょうか。
慌てて拝観をお願いしたら、快く見せてくださいました。
堂内はこじんまりとしていて薄暗く、仏様が少々見えにくかったです。お天気が悪かったし仕方ないか。
正面には、十一面観音。そして、右側に普賢菩薩。法華堂のついでぐらいの意識で来ましたが、どちらも予想外に素晴らしい仏様。
そのうえ、こちらは拝観が無料なのです。
しかも、あまり人が立ち寄らないようで、じっくり仏様も見られました。
こちらも素敵な場所なので、ご覧になるといいと思います。
いやー
今日は仏像三昧だったわ
法華堂は良かったな
博物館もいいけど、現地で見る仏像はいいよね
東大寺だけでこんなに仏像がいるとは知らなかった
奈良ってすごいんだな
みうらじゅんさんの見仏記です。東大寺が紹介されています。