仏像旅  特別拝観2020 滋賀・石山寺

仏像旅

石山寺 勅封秘仏 御即位御吉例御開扉

みろっく
みろっく

タイトルに「御」が多すぎて、舌噛みそうだわ

あしゅりん
あしゅりん

石山寺のご本尊は、33年に1度、および新天皇即位の翌年にのみ
開かれる勅封秘仏なんだって
コロナの影響で、開扉期間が延長されてるから行ってみよう

勅封秘仏

秘仏って聞くと、なんだかワクワクしませんか?

仏様はすべてありがたいのですが、秘仏ってなると、ありがたみが増す感じがします。普段は、秘密のベールに包まれていて、めったにお目にかかることが叶わないとなると、ますます見たくなるものです。まさに煩悩の塊の私。
しかも、今回は秘仏に「勅封」っていう重みものっかってるから、なおのこと見たい。

2016年に、33年に1度の御開扉が行われ、今年2020年は、天皇陛下の御即位を祝しての御開扉となるそうです。いずれにせよ、次の御開扉はずいぶんと先になるので、今回を逃すと次まで生きている可能性が少ない私は、ぜひ拝観したいと思ったわけです。

東大門

琵琶湖から流れ出る瀬田川沿いに位置する石山寺。秘仏にばかり気を取られていたのですが、実は、東大門の仁王像は、運慶と湛慶の作だとか!!運慶大好きな私のテンションは、かなりあがってしまいました。

東大寺のように巨大ではないけれど、躍動感あふれる仁王像は、迫力満点。筋肉の表現やら、表情やらしばらく堪能してから奥へ進みました。

参道 多宝塔

東大門から続く参道は、緑が美しく、暑い夏の日に訪れた私には、木陰が優しく感じました。手水舎にも、たくさんの風鈴がつるされていて、涼しさを演出していました。手水舎を過ぎ、右に折れると、本堂への石段が待っています。

手水舎の近くに、「くぐり岩」という場所があり、狭い岩の間をくぐると願いが叶うというパワースポットなのですが、私が行った日は雨水がたまって、ぬかるんでいたので断念しました。身軽な若者はくぐってました。羨ましい。

階段を登りきると、巨大な石が目に入ります。石山寺は、その名の通り、石の山の上に建っています。この巨石は、天然記念物の「硅灰石(けいかいせき)」だそうで、世界的にも珍しく、貴重なものだとか。天智天皇の時代には、石切り場でもあったようで、広い境内には、古代の人たちが切り出しかかっていた石が残されていました。歴史の古さを感じますね。

巨石の上に見えているのは、多宝塔。源頼朝の寄進により、鎌倉時代に建立されたもので、日本最古の多宝塔だそうです。さすがは国宝、すてきな佇まいです。
さらに、こちらには、快慶作という重要文化財の金剛界の大日如来坐像が安置されているのです!!みうらじゅんさんの「見仏記」にも登場しています。金網越しに、暗い堂内を凝視。金剛界の大日如来様の印の結び方って、かっこいいですよね。忍法を使う忍者みたいな。
外からの拝観だから、やっぱりちょっと遠いなあ。美しい顔を近くでみたいな。

本堂

階段を登りきった先に国宝の本堂があります。滋賀県最古の木造建築物で、檜皮葺の屋根がきれい・・・心なしか、空気が清々しい。この本堂も、硅灰石の上に建っており、岩盤にせりだした懸造になっています。

本堂内陣に安置されているご本尊の如意輪観世音菩薩は、丈六の大きさ。近くまで寄るので、見上げるほど大きいのですが、如意輪観音の持つ優雅さのせいか、威圧感は感じません。ご本尊もやはり硅灰石のうえに坐しておられました。石山寺の名の通り、石との一体感を強く感じます。如意輪観音は、腕が4本ある場合が多いかと思いますが、こちらのご本尊は腕が2本。頬杖はついてないですが、美しい宝冠をつけた姿は優美。堂内は暑かったですが、しばらく見つめてしまいました。

安産・福徳・縁結・厄除の御利益があるそうですが、力強いパワーをいただけたような気がしました。古くから信仰を集めているのもうなずけます。

その後、安産の腰掛石とか、月見亭とか、天智天皇の石切り場とか、広い境内をぐるっと見て回りました。東大門に戻ってくる頃には、暑さと疲れがピーク。しかも、私は、参拝後のデザートをより美味しくいただくために、参拝中の飲み物を我慢していたのです。

みろっく
みろっく

もう限界っ
楽しみにしていた、例のデザートをいただかなくては!!

あしゅりん
あしゅりん

何もそこまで無理しなくても(笑)

石山寺が掲載されている、みうらじゅんさんの見仏記はこちらです。

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