思い返すと、昔はいろいろとオクサレさまの対応に
失敗していたような気がするよ
良かれと思った行動が、余計に関係をこじらせたり、
つい感情的になって、オクサレさまの気持ちも考えず、
考えを押し付けたりしてさ
不登校になると、親も焦るもんね
仕方ないところもあるよね
今は前よりもマシな関係を築けていると思いたいけど、
オクサレさまの心の中はわからないから、やっぱり不安だよね
不登校 親子のすれ違い
進級などの区切りと登校できるかどうかは関係がない
長期休みも終わり、新学期がはじまりましたね。
文句を言いながらも当然のごとく登校するお子さん・・・・
それを眺めつつ、ため息をついていた頃もありました。
オクサレさまは、高校2年に進級した時、春休みが終わっても、さっぱり登校する気配がありませんでした。
1年生の終盤も、不登校だったので、当然といえば当然なんですが、
もしかして、万が一にも、2年生になったから学校へ行くんじゃないか???
なーんて、かすかな望みを抱いたりしていたものです。
でも、新学期だろうが、進級だろうが、そんな学校の区切りと、オクサレさまが登校できるかどうかって、実際は、なーーーんにも関係ないんですよね。
オクサレさまを取り巻く環境や心の中の問題が変わってないんだから、さあ登校するぞってならないんですよ。
不登校の子が登校するのって、かなりのエネルギーがいると思うんですが、そのエネルギーが出てこない限り、新学期だろうが何だろうが、登校できないんですよね。
そこらへん気が付いてないもんだから、新学期とか進級とか定期テストとかの枠組みに合わせて子どもを動かそうとしていた時期もありました。
そのせいで、子どもにずいぶん厳しく言ったように思います。
不登校 子どもにとっては必要でも、親にとっては不都合なことが多い
「学校へ行きたくない」
ある日、子どもは言ってきます。
いきなり、「OK、わかった。休もうか。」って言える保護者の方って、いないですよね???
まずは、理由を聞きますよね。最初は、体調を疑いますね。
熱でもあるの?どっか具合でも悪いの?
「ううん、でも、学校へは行きたくない」
と、高1だったオクサレさまは言いました。
次は、「じゃあ他に行きたくない理由があるの?」って聞きたくなりますよね。
「別にないけど、でも行きたくない」とオクサレさまは言いました。
私は、元気な限り学校は休まず通うものだ!!っていうタイプの親でした。
ですので、「病気じゃないのに学校を休む=怠けている」という感覚でおりました。
学校へ行きたくないことなんて、私が子どもの頃もしょっちゅうありましたよ。体育で持久走があるとか、友達とケンカしたとか、数学のテストがあるとか。
でも、その程度の理由でいちいち休んでたらダメでしょ!って考えてました。多少嫌でも学校へは行くものだと思っていましたので。
まして、行きたくない理由が特に無いと言われれば、「休んでいいよ」とは回答しにくいわけです。
私の心の中では色々な思いが交錯します。
・どうせ、面倒くさくてサボりたいだけでしょ
・昨日、夜遅くまでゲームしてて眠たいだけでしょ
・昼間もゲームしたいんでしょ
・サボり癖をつけたら大変になるでしょ
心の中でそう考えていました。学校へ行きたくない理由を、親の自分の立場だけで考えて、勝手に判断して、「サボり」とか「怠け」とか結論を出していたのです。
思い起こせば、本格的に行きたくないと言い出す前も、ちょくちょく、「つまらない」とか「行きたくない」とか「休みたい」とか言ってはいたんですよね。でも、真剣には取り合わず、「はいはい」と聞き流していました。
今にして思えば、そういう細かな変化やサインを気づかず・・・・というか、より正確に言えば、子どもには普通に学校へ行ってほしいから、半分気づかないふりをして、学校へ送り出していたように思います。
さらには、仕事がある場合、「子どもを置きっぱなしで放っておけないけど、仕事も何日も休みづらいし・・・」と、どうしても親の立場や都合も合わせて考えてしまいますよね。
これは、社会人である親からすれば当然だと思うんですよね。総合的に判断すれば、「病気じゃないんだし、多少嫌でも、子どもには学校に行ってほしい」と考えるのは、ごく自然かと思います。
結果として、「朝はグズグズ言ってても、行けばどうにかなるでしょ。私も昔はそうだったし。」と考え、子どものサインは重く受け止めず、子どもを学校へ押し出していました。
不登校は突然はじまった(・・・ように親には見える)
理由ははっきり話さないけど、学校へは行きたくない
子どもに言われて、親は、「突然どうしちゃったのよ??」と思うわけです。
でも、突然だと感じるのは親だけで、子どもは学校へ行けないと言い出すまでに、何かしらのストレスを抱え、それを長いこと耐えている可能性があります。
親には突然に思えても、子どもにとっては、今日突然行きたくなくなったわけではないのです。
じゃあ、不登校になるようなストレスの原因って何なのよ?親からすれば、一番知りたいところです。原因がわかれば解決先も見つかるかもしれませんから。
ところが、不登校の理由って、明確なものもあるのですが、なんと、理由が不明確な場合もあるのです。なんなら本人も理由がはっきりしない場合もあるらしいのです。
理由がはっきりしないのだから、親に説明できるわけもなく、結果的に「別に理由はない」的な回答になるわけなんです。
もちろん、理由が親に言い出しにくくて、隠している場合もありますので、注意して子どもを観察する必要はありますが。
オクサレさまは、理由が不明確で自分でも説明しにくいタイプだったのだろうと思います。しいて分類すれば、「無気力、意欲の低下」といったところでしょうか。
理由が不明確なうえ、語彙力も怪しいので、オクサレさまが言うセリフは、「わからん」「なんとなく」「嫌になった」「つまらん」「めんどう」「勉強する意味がない」「無理、休む」「もう行かない」などという抽象的なものになります。
最初はとにかく怒って、叱ってました
しかし、そんな子ども心が、当時の私に理解できるはずもありません。
病気じゃないうえに、めんどくさいから休もうだなんて、怠けすぎでしょ!どうせ休んでゲームするつもりでしょ!と、私の心は勝手にヒートアップ。
理由が無いんだったら、学校へ行きなさいよ!!
休んでゲームしようったって、そうはいかないよ!!
しかしオクサレさまは、「無理」「やだ」「学校行っても休んでも、俺の勝手でしょ」などと反抗的な態度。さらに、私の怒りに燃料が投下されます。
親に行かせてもらってるのに、なんなのその態度は!!
学校は勉強するところよ
ディズニーランドじゃないんだから、楽しいことばかりあるわけないでしょうが!!
最初の頃は、こうやって朝から怒鳴り、無理やり起こして、家から追い出すようにして学校へ行かせました。
怠け、わがまま、と決めつけ、自分の気持ちのままに、自分のペースで怒ってました。
怒ってでも行かせるのが正解だと思っていたところもありましたしね。
感情的に怒っていたので、怖かったのではないかと思います(あ、ギリギリ手は出してませんよ、念のため)。
オクサレさまにとっては、かなりのプレッシャーだったと思います。
そして、少しも気持ちを理解しようとしない親、歩み寄る態度が無い親に、絶望感、疎外感もあったかもしれません。
振り返って、これは良くなかったな、失敗したな、と思っているのは、この、「相手の気持ちを考えず、頭ごなしに、自分の都合や一方的な決めつけで怒る」ことです。
相手のことを思って怒るのではなく、自分のために怒るってことですね。
あの時もう少し冷静でいられたら、もう少しオクサレさまの気持ちに寄り添っていたら、
オクサレさまの感じる負担やプレッシャーも減ったのではないか??と今になって思っています。
そして、私は、この「自分の都合だけで怒る」よりさらに大きな失敗をすることになるのです・・・・
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