仏像旅 1日で4寺巡る奈良の旅④

仏像旅

仏像のバラエティ豊富な西大寺

みろっく
みろっく

4寺巡りのラストは、西大寺だよ

大和西大寺駅から徒歩5分

あしゅりん
あしゅりん

西大寺??

はじめて聞いたな

東大寺と対をなす西の大寺だった

秋篠寺からバスで大和西大寺駅に戻り、西大寺へ向かいました。

西大寺は駅から歩いて5分ほど。

西大寺は、駅名にもなっているぐらいだから、有名なお寺なんでしょうけど、私ははじめて聞きました。

「東大寺は知ってるけど、西大寺もあるんだ」って感じでした・・・すみません(汗)

往時は、東大寺と対をなすぐらいの巨大寺だったみたいです。東西に塔を擁する大伽藍だったようですが、度重なる災害により、縮小を余儀なくされたみたいです。

京都も東寺だけ残っていますが、東が残りがちですねぇ。

西大寺に近づくにつれて、にぎやかな声が大きくなってきました。「参拝者が多いのかしら?」と思ったら、敷地内の幼稚園のお迎えタイムでした。

四王堂

ちびっこたちの元気な声を聴きながら、まずは四王堂へ。

堂の周りが一段高くなっているのですが、どうやら、創建当初の基壇のようで、往時のお堂の大きさを物語っています。

こちらに入ってまず驚いたのは、像高6メートルもある、十一面観音菩薩です。左手に華瓶(けびょう)、右手に錫杖(しゃくじょう)を持っていて、長谷寺の観音様ととても似ています。

この大きな仏さまが、大きな厨子に入って、慈悲深いお顔で見下ろしています。こんな立派な仏さまがおられるなんて!!

周りを固める四天王は、室町時代に再建されたものだそうですが、力強いお姿。

足元に踏みつける邪鬼は、いずれも奈良時代創建当初のものだそうです。邪鬼のサイズが大きくて、存在感があります。目も歯もむき出していて、表情豊か。

邪鬼の近くだと上から見下ろすことになり見づらいので、すこし離れた場所から座って見ると、全体が良く見えます。係の方に教えていただきました。ライトアップもされているので、拝観しやすいです。

本堂

本堂の前には、巨大な塔の基壇が残っていました。当時の隆盛ぶりが伝わります。

本堂の仏像も、近くまで寄って拝観することができます。

ご本尊は、釈迦如来で、いわゆる清凉寺式の仏さまです。清凉寺の仏さまは一度見たいと思っていたので、模刻であっても見られてうれしいです。

清凉寺は京都嵯峨野のお寺です。こちらには、お釈迦さま37歳の時の生身の姿を現したとされる像があり、インド、中国、日本と伝わった「三国伝来の釈迦像」といわれています。

この清凉寺に伝わる釈迦如来像を模して彫られた像のことを、清凉寺式釈迦如来と呼びます。

清凉寺式釈迦如来は、一時流行したようで、日本各地100体くらいあるそうです。

本尊の右側には、弥勒菩薩がおられます。像高270㎝あまりで、いわゆる丈六の巨大な仏さまです。本堂の空間が大きいせいか、あまり大きさを感じませんが、やはり存在感があります。体に比べてお顔が大きいように思いますが、前に座って見あげて拝観すると、ちょうどよい感じです。好きなお顔立ちで、ポストカードが欲しかったのですが、ラインナップされてませんでした・・・残念。

本尊の左側には、文殊菩薩騎獅像および四侍者像があります。

こちらは、獅子に乗る文殊菩薩を中心に、左前に善財童子、右前に獅子の手綱を執る優塡王(うてんのう)、左後に仏陀波利(ぶっだばり)三蔵、右後に最勝老人を従えています。

これも、前から見たいと思っていた、安倍文殊院の渡海文殊群像と似ていて、まさかこちらで見ることが出来るとは思わず、うれしかったです。

文殊菩薩は、目鼻立ちがキリっとした顔立ちです。イケメンで、文殊だけにかしこそうな雰囲気です。獅子は表情がかわいらしい。善財童子は有名な像のようですが、目がタレ目で、どこを見つめているのかわからない感じがしました。髪形もキュート。

文殊菩薩が、私達衆生の魔を払い、智恵を授ける為の説法の旅に出かけているお姿らしいですが、チームでの表現力は素晴らしいですね。

巨大なものや、有名な仏像の模刻など、バラエティに富んだいろいろな種類の仏像を、一か所で見ることができて、私としては大満足のお寺でした。

西大寺には、創建当時のままのものが少ないとはいえ、鎌倉とか室町でも、じゅうぶん古いし価値があると思うのです。お寺から受けた感じでは、「いやいや、たいしたことないんで・・・」みたいな控えめな印象だったのですが、奈良だから、きっと周囲の古さレベルが高すぎるんでしょうね。

西大寺のあと、時間が余れば、平城京跡にでも行くか!と思っていたけど、各お寺でのんびりしていたので時間切れ。

それでも、予定の4寺を回ることが出来て有意義な一日でした。

みうらじゅんさんの見仏記です。薬師寺が紹介されています。訪問する前に読んでみてはいかがでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました