唐招提寺は鑑真だけじゃない
4寺巡りの2寺目は、唐招提寺だよ
薬師寺からあるいて10分
聞いたことあるな・・・
あ!鑑真和上で有名なことろだよね?
薬師寺の次は、唐招提寺へ向かいます。
薬師寺の北口を出て、まっすぐ進みます。徒歩10分ほどで唐招提寺に到着します。
唐招提寺
唐招提寺と言えば、なんといっても鑑真和上で有名ですね。教科書にも出てきますし。
船が難破したり、失明したりしつつも来日して、仏教の教えを伝えたという偉い方です。唐招提寺には、鑑真和上の像や廟があります。
ちなみに、鑑真和上の像は、拝観できる期間が限られています。6月の3日間ぐらいだけです。スーパースターは、やすやすとはお出ましにはならないようです。
ただ、こちらには素晴らしい仏さまがいらっしゃるので、鑑真和上は見られなくても、訪れる価値はじゅうぶんあります。
はじめに、南大門で拝観料を支払います。この門は再建されたものらしいですが、天平様式で建てられていて、優雅な佇まいです。
門をくぐると、正面に金堂が見えます。
薬師寺は境内には木々は少なく、ぱーんと開けた感じがありましたが、こちらは参道の両サイドはじめ、木々が植えられていて、紅葉が美しいです。癒されますねぇ。
国宝三昧
金堂ですが、奈良時代の建物で国宝です。正面には、8本の柱が並んでいて、法隆寺と同じ「エンタシスの柱」になっています。華美な装飾はないですが、重厚感があります。
金堂内に目当ての仏さまがいらっしゃいます。堂内に入れないので、「薄暗くて見にくいのではないか?」と思っていたのですが、心配無用でした。
まず、前面が開放的なつくりなので、堂内を容易にのぞきこむことができます。明るさもあります。
そして何より、中の仏さまが大きいので、外からでもじゅうぶん拝観することができます。
金堂内には、盧舎那仏坐像、薬師如来立像、千手観音立像に、四天王、梵天、帝釈天の9体の仏像があるのですが、それがすべて国宝。
つまりは、国宝の金堂に、国宝の仏さまが曼荼羅の世界を表現して、ぎっしりと詰まっているという、贅沢すぎる状態になっているのです。
こんな贅沢を目の前にして、テンションがあがらないわけないですね(笑)
圧倒的な存在感&オーラ
中でも、大きな3体の仏さまのインパクトはすごいです。金堂の開口部に張られた網に顔をくっつける勢いで拝観します。
特に、中央のご本尊・盧舎那仏坐像。私は如来より菩薩が好きなので、いつもはそこまで惹きつけられないのですが、こちらの盧舎那仏は、かなり魅力的。
光背に小さな化仏を山ほど背負っているのです。高さは、3メートルを超え、光背の高さは、5.15mにもなる大きさも手伝って、まさに宇宙の中心感を醸し出しています。化仏の数は、862体だそうですが、本来は1000体であったといわれています。お顔も幅広の柔和な感じで、見ている人に安心感を与えてくれます。
本尊の東方(向かって右側)に、現世の苦悩を救済する薬師如来。こちらは、高さ3.36mで、平安初期のもの。しかし、他の2体が派手すぎて、印象が薄くなりがち(笑)
西方(向かって左側)に、理想の未来へ導く十一面千手観音菩薩。高さ5.36m。
大脇手42本、小脇手911本、合わせて953本の腕があります。本来は1000本あったと考えられています。化仏といい、手といい、1000作ろう!!という昔の人たちの情熱が、こちらの仏さまのオーラとなっているのかもしれません。
千手観音は、普通の40本のものでも、バランスとるのが難しそうなのに、こちらは、さらにたくさんの手をくっつけています。それでも、無理やりな感じがないのは、すごいなぁ。お顔は、盧舎那仏よりは、シュッとした感じがします。
ほんとにこちらの金堂は見ごたえがあります。
金堂の後ろに、講堂があります。
こちらも国宝です。しかも、鑑真が、唐招提寺を開くにあたり、平城宮の東朝集殿を朝廷から賜って移築したものというのです。ということは、この建物がかつて平城京に建っていたということですよね?天平時代、平城宮の面影をとどめる唯一の建築物ということで、とても貴重ですね。
こちらのお堂には、弥勒如来坐像があります。高さ2.84m。鎌倉時代のものです。盧舎那仏より、顔つきがキリっとしています。
脇には、持国天、増長天がいますが、こちらの二天も国宝です。太めの力強い体格で、重量感があります。着衣や装飾品が細かく彫り込まれています。
奥へ進むと、開山堂があります。こちらには、鑑真和上の御身代わり像がいらっしゃいます。国宝の鑑真和上像は、年に数日しかお出ましにならないので、代わりに造られた模造をお祀りしています。こちらは毎日気軽に会えるというわけですね。ただ、ガラス張りの奥にいらっしゃるので、光の反射の具合で少々見づらかったです。
境内には、国宝で日本最古の校倉の、宝蔵、経蔵があったり、鑑真和上御廟があったり、他にも見どころがたくさんありました。
こちらの売店は、お土産物がかなり充実していました。仏像は写真がNGなので、ポストカードを購入するのですが、こちらのポストカードはサイズも大きく、仏像ごとのばら売りもされていて、わたしにとってはありがたいラインナップになっておりました(このブログの写真は、購入したポストカードです)。
みうらじゅんさんの見仏記です。薬師寺が紹介されています。訪問する前に読んでみてはいかがでしょうか。
次は3寺目の秋篠寺へ向かいます